(仮訳)韓国のホウライタケ型およびモリノカレバタケ型菌類(2):ホウライタケ属シバフタケ節
Antonín, V., Ryoo, R. & Shin, H-D., 2010. Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 2. Marasmius sect. Globulares. Persoonia. … Available at: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/pmc2890158/ [Accessed September 18, 2014].
【R3-01109】2014/09/18投稿

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3行まとめ

韓国産の傘表皮細胞が平滑で剛毛を持たないホウライタケ属シバフタケ節の菌類7種を検討した。
各種について肉眼的・顕微鏡的形質を記載し、DNAのデータを用いて分類学的位置を確かめた。
Marasmius fusicystidiosusを新種記載し、韓国産の全種を含む検索表を掲載した。

(シリーズ)

  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 1. Three interesting species of Crinipellis (Basidiomycota, Marasmiaceae)(Mycotaxon、2009年
  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 2. Marasmius sect. GlobularesPersoonia、2010年)(本記事)
  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 3. Two new taxa of Marasmius sect. Sicci with caulocystidia and/or setae(Mycotaxon、2010年
  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 4. Marasmius sect. SicciMycological Progress、2012年
  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 5. Marasmius sect. HygrometriciMycotaxon、2012年
  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 6. Marasmius sect. MarasmiusMycoscience、2014年)(R3-01739)
  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 7. Gymnopus sect. Androsacei Mycological Progress、2014年)(R3-00362)
韓国済州特別自治道朝天邑善屹里

(新種)

Marasmius fusicystidiosus Antonín, R. Ryoo & H.D. Shin
語源…紡錘形のシスチジアの
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【よく似た種との区別】
Marasmius brunneospermus(アミガサホウライタケ)
韓国に分布する
肉眼的形態が類似している
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より柄が短い
本種より柄ががっしりとしている
本種より担子胞子が短い
本種より縁シスチジアが短い
本種と異なり側シスチジアが紡錘状で時に柄を持つのではなく紡錘状・類円筒形・類瓶形
本種と異なり柄シスチジアを持つ
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius calvus
側シスチジアがよく発達する
本種と異なり韓国ではなくスリランカに分布する
本種と異なり傘が帯赤黄褐色ではなく淡黄褐色~暗褐色
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり縁シスチジアが側シスチジアと類似している
Marasmius cystidiosus
側シスチジアがよく発達する
本種と異なり韓国ではなく米国に分布する
本種と異なり縁シスチジアが側シスチジアに類似している
Marasmius silvicola
側シスチジアがよく発達する
本種と異なり韓国ではなく南米およびインドネシアに分布する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり柄シスチジアを持つ
Marasmius goossensiae
側シスチジアがよく発達する
本種と異なり韓国ではなく熱帯アフリカに分布する
本種と異なり傘が帯黄白色~暗褐色ではなくクリーム色~汚褐色
本種より担子胞子のサイズが小さい
Marasmius muramwyanensis
側シスチジアがよく発達する
本種と異なり韓国ではなく熱帯アフリカに分布する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と側シスチジアの形状が異なる
本種と異なり柄シスチジアを持つ
Marasmius phlebodiscus
側シスチジアがよく発達する
本種と異なり韓国ではなくパプアニューギニアに分布する
本種と異なり傘が皺状
本種より担子胞子のサイズが小さい
Marasmius riparius
側シスチジアがよく発達する
本種と異なり韓国ではなくアルゼンチンに分布する
本種と異なり肉に僅かに腐ったキャベツの悪臭がある
本種より担子胞子の幅が広い
本種より側シスチジアのサイズが小さい
本種と異なり側シスチジアが縁シスチジアに類似する

(その他掲載種)

Marasmius aurantioferrugineus Hongo
カバイロオオホウライタケ
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【よく似た種との区別】
Marasmius heinemannianus
傘の色が類似している
本種と異なり東アジアおよびロシア極東地域ではなくアフリカに分布する
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり側シスチジアを持つ
Marasmius veigasii
傘の色が類似している
本種と異なり襞が傘と同色
本種と異なり柄が傘と同色
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なりシスチジアを欠く
Marasmius pseudocollinus
傘の色が類似している
本種より傘のサイズが小さい
本種より柄のサイズが小さい
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアを欠く
Marasmius silvicola
傘の色が類似している
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と担子胞子の形状が異なる
本種と異なり側シスチジアを持つ
Marasmius purpureostriatus(スジオチバタケ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Marasmius brunneospermus Har.Takah.
アミガサホウライタケ
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【よく似た種との区別】
Marasmius silvicola
柄が毛に覆われる
担子胞子が白色
側シスチジアがよく発達する
本種と異なり東アジアではなくアルゼンチンおよびインドネシアに分布する
本種と異なり傘が帯黄白色~暗褐色ではなく湿時暗い帯赤橙褐色でのちに帯褐黄色~帯褐橙色になる
本種より柄が頑丈
Marasmius muramwyanensis
柄が毛に覆われる
担子胞子が白色
側シスチジアがよく発達する
本種と異なり東アジアではなくアフリカに分布する
本種と異なり傘が帯黄白色~暗褐色ではなくベージュ色または帯灰橙色~褐色
本種より担子胞子のサイズが小さい
Marasmius lilacinus
柄が毛に覆われる
担子胞子が白色
側シスチジアがよく発達する
本種と異なり東アジアではなく米国に分布する
本種と異なり傘が紫色を帯びる
本種より担子胞子の幅が広い
Marasmius nigrodiscus
柄が毛に覆われる
担子胞子が白色
側シスチジアがよく発達する
本種と異なり東アジアではなく米国に分布する
本種と縁シスチジアの形状が異なる
本種より側シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり柄シスチジアが様々な形状ではなく繊維状
Marasmius fusicystidiosus
韓国に分布する
肉眼的形態が類似している
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より柄が長い
本種より柄が細長い
本種より担子胞子が長い
本種より縁シスチジアが長い
本種と異なり側シスチジアが紡錘状・類円筒形・類瓶形ではなく紡錘状で時に柄を持つ
本種と異なり柄シスチジアを欠く
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Marasmius maximus Hongo
オオホウライタケ
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【よく似た種との区別】
Marasmius oreades(シバフタケ)
肉眼的形態が類似している
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と柄表面の性状が異なる
本種と担子胞子のサイズが異なる
本種と異なり縁シスチジアを欠く
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius silvicola
柄が顕著に毛で覆われる
縁シスチジアが発達する
本種と異なり東アジアではなくアルゼンチンおよびインドネシアに分布する
本種と異なり傘が淡黄褐色~黄褐色ではなく湿時帯橙褐色でのちに帯褐黄色~帯褐橙色に色褪せる
本種より担子胞子のサイズが小さい
Marasmius heinemannianus
子実体の形態が非常に類似している
柄が顕著に毛で覆われる
縁シスチジアが発達する
本種と異なり東アジアではなくアフリカに分布する
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり側シスチジアを持つ
Marasmius arborescens
柄が顕著に毛で覆われる
縁シスチジアが発達する
本種と異なり密に束生する
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が淡黄褐色~黄褐色ではなく白色~類白色
本種より担子胞子のサイズが大きい
Marasmius lacteoides
柄が顕著に毛で覆われる
縁シスチジアが発達する
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が淡黄褐色~黄褐色ではなく帯白色~帯黄色
本種より担子胞子のサイズが小さい
Marasmius muramwyanensis
柄が顕著に毛で覆われる
縁シスチジアが発達する
本種より傘のサイズが小さい
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり側シスチジアを持つ

(その他掲載種)

Marasmius nivicola Har.Takah.
ユキホウライタケ
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【よく似た種との区別】
Marasmius pellucidus
本種と異なり東アジアではなくインドネシア・マレーシア・ニューカレドニア・スリランカ・シンガポールに分布する
本種より柄が長い
本種と異なり柄表面が細軟毛状~綿毛状などではなく粉状
本種と異なり肉が薄い
本種より僅かに担子胞子のサイズが小さい
Marasmius wynneae
韓国に分布する
側シスチジアを欠く
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘が類白色・帯黄白色・淡黄色で中央部が灰色を帯びるのではなく幼時白色~帯灰黄褐色、のちに乳白色
本種と異なり襞が白色・淡黄色・帯灰クリーム色・淡クリーム色ではなく白色・クリーム色・灰色で時に紫色を帯びる
本種と異なり襞が脈状連絡しないか老成した時のみ脈状連絡する
本種と異なり柄基部にいくぶん堅い菌糸マットを形成することが決してない
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Marasmius purpureostriatus Hongo
スジオチバタケ
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【よく似た種との区別】
Marasmius pseudopurpureostriatus
タイに分布する
本種より傘のサイズが大きい
本種より柄の幅が広い
本種より柄が淡色
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい(ただし韓国産の本種の胞子は同一サイズ)
Marasmius viridis
パプアニューギニアに分布する
傘に条線を有する
傘表皮の細胞が平滑
本種と異なり傘が紫褐色ではなく帯オリーブ色
Marasmius musisporus
パプアニューギニアに分布する
傘に条線を有する
傘表皮の細胞が平滑
本種と異なり傘が紫褐色ではなく淡紫色
本種と異なり傘の条線が黄色
本種と異なり柄が帯赤褐色~紫褐色ではなく帯赤褐色
本種より担子胞子のサイズが顕著に大きい
Marasmius ditopotramus
傘に条線を有する
傘表皮の細胞が平滑
本種と異なり東アジアおよびパプアニューギニアではなくボリビアに分布する
本種と異なり傘に紫色を全く帯びない
本種と異なり柄に紫色を全く帯びない
本種より担子胞子のサイズが小さい
Marasmius violaceoides
傘に条線を有する
傘表皮の細胞が平滑
本種と異なり東アジアおよびパプアニューギニアではなくアフリカに分布する
本種と異なり傘が紫褐色ではなく帯紫色・紫褐色・褐色
本種と異なり傘の条線が淡い帯紫色
本種と異なり襞が淡灰色ではなく類白色~淡い帯灰橙色
本種より担子胞子の幅が狭い
本種より縁シスチジアが短い
Marasmius zenkeri
傘に条線を有する
傘表皮の細胞が平滑
本種と異なり東アジアおよびパプアニューギニアではなくアフリカに分布する
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり襞が淡灰色ではなく淡紫色
本種より柄のサイズが大きい
本種と異なり柄が帯赤褐色~紫褐色ではなく栗褐色・暗い帯赤褐色・汚褐色
本種より縁シスチジアが長い
Marasmius bekolacongoli
傘に条線を有する
傘表皮の細胞が平滑
本種と異なり傘が紫褐色ではなく帯黄色~黄色
本種と異なり襞が淡灰色ではなく黄白色~淡いレモン黄色
本種より柄のサイズが大きい
本種より柄ががっしりとしている
本種と異なり柄が紫色を帯びない
本種と担子胞子の形態が異なる
Marasmius brunneolus
傘に条線を有する
傘表皮の細胞が平滑
本種と異なり傘が全く紫色を帯びない
本種より柄のサイズが大きい
本種より柄ががっしりとしている
本種と異なり柄が全く紫色を帯びない
本種と担子胞子の形態が僅かに異なる
Marasmius staudtii
傘に条線を有する
傘表皮の細胞が平滑
本種と異なり側シスチジアを持つ
Marasmius aurantioferrugineus(カバイロオオホウライタケ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Marasmius wynneae Berk. & Broome
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【よく似た種との区別】
Marasmius nivicola(ユキホウライタケ)
韓国に分布する
側シスチジアを欠く
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘が幼時白色~帯灰黄褐色、のちに乳白色ではなく類白色・帯黄白色・淡黄色で中央部が灰色を帯びる
本種と異なり襞が白色・クリーム色・灰色で時に紫色を帯びるのではなく白色・淡黄色・帯灰クリーム色・淡クリーム色
本種と異なり襞が幼時から顕著に脈状連絡する
本種と異なり柄基部にいくぶん堅い菌糸マットを形成する
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される